mazii.netってなんやねん?
「なぁなぁ、mazii.net ってなんやねん?」
居酒屋のテーブルにジョッキを置いた瞬間、向かいのやつがそう切り出した。
最初は正直こう思った。
「mazii?なんかピリ辛味噌ラーメンの新ブランドちゃうん?」
でも実際は全然違った。
mazii.net は、日本語を勉強する人向けのオンライン辞書。
ただの辞書やなくて、手書き入力や音声入力ができるし、例文やニュアンスの解説まで載ってる。
さらに日本語能力試験(JLPT)の勉強にも使えるから、海外の学習者にはめちゃくちゃ人気らしい。
「へぇ〜、そんな便利なんあるんか!」
ジョッキを傾けながら、思わず声が出る。
“潔い”を調べてみたら
その場で試しに「潔い」を検索してみた。
普通の辞書やと「未練がましくない」「思い切りがよい」と出てくる。
けど英語にすると「clean」「pure」って訳されることもある。
「いやいや、それ掃除機の広告か!洗剤のキャッチコピーか!」
でも mazii.net は違った。
「武士は潔い」みたいな例文がズラッと出てきて、“スパッと受け入れる強さ”っていうニュアンスまで解説されてた。
「なるほどなぁ。ほな『試験落ちたけど潔く飲みに来たわ』ってことやな」
「いやそれは潔いんやなくて、ただ飲みたいだけや!」
店内にツッコミが響き渡る。
大阪弁モードがあったら最強やろ?
ビールが進むにつれて、話題はさらに盛り上がる。
「せやけど標準語だけやったら味気ないわ。大阪弁モードも欲しいな」
「それあったら最高や。“アホ”って検索したら“怒ってる50%、笑ってる50%”って解説つくんや」
「“めっちゃ”は“very very very(とにかく強調)”やろ?」
「“なんでやねん”は“世界一便利なツッコミ”!」
「いやそれもう辞書やなくて漫才教科書やん!」
笑いながらも「もしあったら便利やな」と本気で思ってしまう。
大阪弁って、単語そのものより空気感や間に意味があるから、外国人にはなかなか難しい。
だからこそ、そんな辞書があれば世界中でウケるに違いない。
Sentenceで見つけた新発見
さらに話題は飛び火する。
「そういや、Sentence(例文)で大阪弁調べたら、おもろいこと書いてあったで」
「なんやなんや?」
「“大阪弁ではラ行がスペイン語みたいに巻き舌になることがある”ってな」
※ここで言う RRR ってのは、スペイン語でよく聞く「ブルルルッ」と舌を震わせる巻き舌ラ行のこと。
「なるほど!ほな“ラーメン”は“RRRアーメン”やな」
「“ラジオ体操”は“RRRアジオ体操〜!”や!」
「“ラムネ”も“RRRアムネ!”やろ」
爆笑しながらジョッキを掲げる。
で、調子に乗った外国人観光客が割り込んできて──
「じゃあ、“なんでやねん”もRRRで!」
「RRRなんでやねん!!」
……店内、一瞬静まり返る。
「いやいや!ラ行入ってへんから巻き舌ならへんやろ!」
「無理やりRRRにしたら、もう大阪弁ちゃうわ!」
ツッコミが一斉に飛び、再び爆笑の渦。
「でも逆にこれが“ほんまのなんでやねん”やな!」
おばちゃんの一言で拍手喝采。
外国人まで巻き込んだ大合唱
調子づいた観光客たちはスマホ片手に大はしゃぎ。
「ヘイ! Osaka dialect mode!」
「Repeat after me──“めっちゃ!”」
「Meccha~~!!」
「Very very very good!!」
次に「なんでやねん」をもう一回。
「NANDEYANEN!」
今度はちゃんと普通に言えた。
それだけで店中が温かい拍手に包まれる。
おばちゃんも笑いながら、「それでええんや、それが大阪弁や」と肩をポン。
「へー!大阪弁って、世界語になるんやな!」
言葉は意味を超える
笑いすぎて涙が出たあと、しんみり一言。
「考えてみたら、言葉ってただの記号やないんやな。文化も笑いも、ほんで巻き舌まで詰まってるんや」
「せやせや。“潔い”もそうや。単に“pure”やなくて、“人としてどう受け入れるか”っていう生き方やな」
辞書って“意味を調べる道具”やと思ってたけど、
ニュアンスや背景まで知れたら、ただの辞書以上の存在になる。
そして最後もやっぱり
「まぁ何はともあれ、今日の飲み代は潔く──」
「払え!」
「いや、それは潔く断る!」
「おまえが一番潔うないんじゃ!」
店内にまた大爆笑が響き、ジョッキの音がカチンと鳴った。
まとめ
言葉は“意味”を超える。
笑いも文化も人生観も、全部ひっくるめて伝えてくれる。
もし大阪弁モードの mazii.net ができたら──
世界中で「めっちゃ!」と「なんでやねん!」が飛び交う日も近いかもしれん。
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